正直、負けたのは悔しいが、選手の皆さんは本当によく頑張った。

久々に柔道の試合をしっかり見れたので興奮した。

完全アウェーでの緊張感の中、精一杯戦ったけど、フランスの柔道レベルが格段にアップしていることが一番の敗因だと思う。また、日本も女子の力がとてつもなくアップしているということを意識させられた。

阿部君も、齋藤君も（君付けで失礼）、破れたとはいえ、凄まじい好勝負だった。

負けて泣いているのを見たら、こっちまで泣けてきた。

かつての日本柔道界では金など当たり前。銀・銅は相手にされない、とかいう嫌な不文律が存在していたのも確か。

そうやって普段から、壮絶なプレッシャーをかけられているのに男らしく自分の負けを認められるような立派な人間が今どきどれほどいるものだろうか？

柔道は柔の「道」。

道に終わりは無くて、今負けた！、明日勝った！とかそういう安易なものではなくて、

日々修行の道なのだから、彼らはまだその道の途中を進んでいるに過ぎない。

悔しくて人前で涙を流すくらい、練習が終わるたびに血のションベンが流れるくらい毎日毎日稽古しているのを、私は知っている。

たとえどんな結果が待っていようと、彼らへの尊敬心は消えない。

だから、胸を張って日本に帰ってきてください。

～もう柔道が出来なくなった者より～