昨今、薬品や手術のレベルが格段に上昇して、過去には治らなかった病気・症状が改善されている例がたくさんあります。
しかしながら、それに伴い逆に奇病・難病が多々発生しているのも事実であり、それらには対応が難しいものが数多くあります。
私にはそういった奇病・難病に対処する能力はありませんが、基本に立ち返り「治せるものは治す」というスタンスをきちんと保っていこうという考えがあります。
整体・接骨の仕事は「昔ながらの大工仕事」に例えることができます。
よく好きで金物屋に行くのですが、金物屋の主人曰く、「最近は大工がいない、職人はいるけどユニットを組み立てるだけだよ。」とか。
大袈裟に言えば、ドアノブの調子が悪いときに、ドアノブ単体を修理するのではなく、ドアごと取り替えちまえ!という感じですかね。
昔の大工はドアの立て付けが悪ければドアの淵をカンナで削るとか、そういう対処が出来たわけですね。
ところがいまでは全とっかえの方が金になるから、お客さんも年寄りだし(笑)いいくるめてやっちまおう!となるわけです。
こういう仕事のやり方はプロとしての在り方が問われますね~
私はこのことは人間の体に置き換えると、治療家と医者のありかたに近いように思うのです。
「面倒だから手術しちゃいましょう!」って何が面倒なんでしょう?(ま、いい方に語弊はありますが・・・)
微調整とかはできないでしょうよ、微調整は。
股関節が痛い?なら人工股関節に取り替えましょうか?ってそりゃあ状態にもよりますから本当に一概には言えませんが、まずは丁寧に歩き方の指導とか、体操を教えるとか、環境を整えるとか、そういうところから始めないと、また痛みは戻ってくるのでは?
なので、丁寧に丁寧に根気よくやらなくちゃいけないものを、すべてスピードと金で片付けるのはどうなんでしょう。
何が言いたいかといいますと、つまるところ、手術しなくてはいけないものは早急にやるべきですし、飲むべき薬は早めに飲むべきですが、そうじゃないものは手技で出来るところまで目一杯やるべきだということです。
そのためには確実に効果の上がる手技を使わなくてはなりませんし、そういうものを日々研究していなくてはいけません。
というわけで、いい歳なのに日々手技の上達をこころがけながら生きている私であります。
今日はここまで、この辺で!