昔、侍ジャイアンツという漫画がありました。
見たことはなくても、名前くらいは知っているかと思います。(まあ、世代によるでしょうけど)
その中のあるエピソードで、川上監督が主人公・番場蛮が倒れた際に涙ながらに「よくやった・・・あとは吉田接骨医に治してもらえ・・」というセリフがあったように思います(正確ではない)。
そう、この吉田接骨医の吉田先生こそ今回の主題であります。
なんとテレビ放映のエピソード2話に渡って吉田先生の名前が出てくるわけです。
一体この吉田先生とは何者なのか?子供用アニメに独断でほねつぎの先生を実名でプッシュする梶原一騎氏の野望とは(笑)?
実は、吉田先生は昭和の時代に実在した凄腕接骨医(注:接骨院は医者ではない。念のため)でした。
過去に、王貞治氏が現役時代に頭に受けたデッドボールによりスワ再起不能か?と思われるような重症を負った際には当時の川上監督の指示により、なんと病院を無理やり退院させてまで吉田先生のところに連れて行ったそうな。
結果は御覧の通り、王さんは世界のホームラン王となったわけですが、このときは数日で回復してしまい、吉田先生の腕前はますます巨人軍にとって必要な確固たるものとなっていくのです。
しかし、頭部挫傷でヘタをすれば脳にダメージが残り、野球選手を引退しなければならないほどの重症に対して吉田先生が一体どんな施術をしたのかは杳として知れません。
医者でも対処困難な重症を一介の(失礼)接骨の先生が治してしまうというのは凄まじいマジックであり、接骨もとい「ほねつぎ」の存在・存続の意義はそこにこそあるのではないかと興奮を抑えきれません。
(私の想像ですが、恐らく梶原一騎氏もこの吉田先生の治療・施術をしてもらい感銘を受けた一人なのかもしれませんね。)
この吉田先生ですが、現在ネット上などで調べても、ほとんど情報がありません。当然ながらもう故人となっているのですが、もしこんな凄い先生が秘伝の奥義を若い先生たちに伝えて下さったのなら、まだまだ接骨院・ほねつぎの生きる道が開けてくるのではないかと期待せずにはいられません。(まだご存命だったならば、私も弟子にしてほしい位です。)
現状、電気をかけてマッサージをするというような悪しき慣習から抜けられない、ショボい作業だけしている(一応すいません、一応ね!)接骨院では様々な体の症状に対応できるとは到底思えず、世間から「また接骨院が出来たね~、ラーメン屋とかのほうが良かったのにねえ~」などと舐められてしまうのも悲しい限りです。
これはいわゆるこの接骨の「業界」が腐っていて、先輩・師匠がショボいから後輩たちが悲惨な「保険でマッサージ屋」みたいな状況になっていることを示しています。
若い先生方には全く責任が無いとは言いませんが、お手本となる先輩・師匠が酷いから育たないのもまた一つの現実なのです。
いまや駅前にはコンビニ一件に対して接骨院四件という過当競争の時代です。
皆様のお役に立てる(治せる)院に成長してゆくには、吉田先生のような方の奥義を若い先生たちに伝えていくしかありません。
私の院は現状保険請求権を放棄しまして名称は接骨院ではありませんが、保険で賄える範囲は狭いですから、それらを乗り越えて「身体はもっと治るんだ!」ということを皆様に知っていただき、お役に立ちたいものです。
私の実力など吉田先生には到底及びませんが、その先に「本当に効果のある治療・施術」を後輩の先生方にいずれはお伝えできる日が来ることを夢見て頑張りたいと思います。
ではまた。