秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
などと、柄にも無く、藤原敏行さんの歌など詠んでみる。
古今和歌集に収められているこの歌は、秋の到来という事象をこれ程までに無いだろう?と言う位に良く現わしていると思います。
そんなワケで、普段和歌に興味なんぞない私でも、この歌は結構なお気に入りです。
だいたい夏というやつが子どもの頃から大の苦手。
夏には毎年24時間テレビを見ながら布団で謎の蕁麻疹と戦い「ウウウ・・・」と呻きながら過ごすような少年時代でした。
そこへ来て近年の40℃前後まで到達する気温。たまらんね、本当。
我ながらかなり暗い人間ですよ。冬の方がメシがうまいとか、冬の洋服の方がオシャレだとか、涼しい方が運動や勉強がはかどるとか。
あくまでも私の中の事実ですが、夏好きからしたら「夏の方が楽しいに決まってる!」わけですからね。
でも夏が嫌だな~と思ってしまう極め付けは暑いからとかそんなんじゃないんです。
真夏ならシャワーを浴びてもすぐにまた汗をかいたりして気持ち悪いな~なんて思うじゃないですか?
ところが秋の気配がし始めると、シャワーを浴びたあと風呂場を出たときの何といううすら寒さよ(和歌風)!
足元からスーッと風が抜けていくときのあの感覚。
これがまた寂しい。
あんなに嫌って「早く終わっちまえよ!」なんて悪口言っていた夏なのに、去ってしまうと哀愁が漂う。
まったく嫌なヤツだねえ、夏(笑)。
でもって、そういう意味では「実は本当は夏のこと好きなんじゃねの?」などと思ってしまう自分にもまた腹が立つ(笑)。
昨日・今日と朝晩涼しくなってきました。
鈴虫のリリリ・リリリと鳴く声が大好きです。というわけで少し早めの秋の到来?を喜びつつこの辺でお開きにします。
ではまた。